セールスレターの書き方 理論と実践両面から詳しく解説

セールスレターの書き方

セールスレターとは?

24時間365日、休みなく働き続ける営業マンといわれるセールスレターーー。

その出来不出来によって売り上げが大きく変わることから、このセールスレターはそれを営業活動の柱とするすべての事業主にとって常に大きな関心の的となっています。

この記事では、そんな重要なセールスレターの具体的な書き方を理論と実践の両面から詳しく解説します。

セールスレターのなかでもその「キャッチコピー」の作り方に特化した記事はこちら→キャッチコピーの作り方 セールスレター編

セールスレターの定義

セールスレターは別名、セールスコピーといわれることからもわかるように、一般にコピーライティングのひとつに分類されます。

このコピーライティングにはもともとモノを売るための文章という意味合いがありますが、実際には売ること以外にもブランドイメージを向上させる、特定の行動に導く、といったさまざまな目的があります。

そのため、一般に他のコピーライティングと区別する意味で、売ることに特化したコピーライティングをとくにセールスレターと呼んでいます。

例としてはネット通販における商品説明文や、情報商材などでよくみかけるランディングページの文章がそれに相当します。

また今は少なくなりましたが、郵便物として届くダイレクトメール、そこにある文章も典型的なセールスレターです。

セールスレターの形式

セールスレターは通常のコピーがそうであるのと同じように、基本的にキャッチコピーとボディコピーのふたつのパートからなります。

コピーライティングの役割分担

ランディングページの場合、ボディコピーの最後の部分を別途切り離してクロージングコピーと呼ぶこともあります

セールスレターの基本構成

ここで重要なのは、それらのパートは単独で機能しているのではないということです。

つまり、キャッチコピーとボディコピー(およびクロージングコピー)というパートは、それぞれ互いに連携しながら働いているということです。

それはスポーツにおけるチームプレーのようなものです。もちろん主力プレーヤーはいるかもしれませんが、基本的には、それら複数のパートが互いに連携し、協力しあうことではじめて「売る」という共通の目標が達成できるようになっているのです。

チームプレーとしてのセールスレター

セールスレターテクニックを教える広告などでよく、キャッチコピー部分をいじっただけで、あるいは「誰も知らなかった」特殊なノウハウをひとつ投入しただけで、売上が劇的に向上したなどと謳ったものをよくみかけますが、あれは少々誤解を招く表現です。

セールスレターの効果というのはどこまでもチームプレーによるものであり、その中の一プレーヤーでしかないキャッチコピーを特別に強化したからといって必ずしもチーム全体の強化につながるとはかぎらないからです。

ここは誤解されやすいばかりでなく、セールスレターの書き方を学ぶ上でも重要なポイントですので、しっかり押さえておきましょう。

セールスレターの書き方(理論編)

さて、このセールスレターですが、どう書いたらより売れるようになるのでしょうか?

そこに踏み込む前にまずは基本的なところからおさらいしておきましょう。

基本的なところとは?

売るためにはどうすればよいかという「そもそも論」的な部分です。

売るためにはどうすればよいのか?

じつのところ、たんに売るだけであれば方法はいくらでもあります。極端なことをいえば暴力で脅すことや嘘八百を並べて騙すこともその手段となりうるでしょう。それでも売れることは間違いないからです。

けれど当たり前ですが、それは正しい売り方ではありません。

もちろん押し売りや詐欺は犯罪ですから、それが間違った売り方だということは誰でもわかります。

しかし問題はそこまで極端でなくともそれに近い、あまりほめられない売り方が公然と、それもあたかもそれが唯一の正しい手法であるかのように現状、まかりとおっていることです。

ほめられない売り方とは?

あまりほめられない売り方とはなんでしょうか? それは一部の情報商材に見られる誇大広告、もしくは誇大広告すれすれの売り方です。

たしかに実物より誇大に見せかけたり、ありもしないものをあるかのごとく見せかければそれなりに売れることは間違いないでしょう。宣伝文句を疑うことなく頭から信じ込んでしまう人は少なくありませんし、実際、それが真実かどうかは買って試してみるまで買う側にはわからないからです。

同様にいたずらに不安を煽り、不要なものを買わせるという催眠商法まがいの売り方も横行しています。とくに買いたいと思ってもいなかったのに、気がついたら買わされていたというケースです。

しかし、当然ながら期待したものでないとわかった時、もしくは催眠から覚めた時の購入者の落胆はそれに比例して大きなものになるでしょう。同時にそこから生じる販売者への批難と怒りは落胆以上のエネルギーで爆発的に湧き上がることになるはずです。

そうして怒った購入者はその勢いでクレームを入れようとするわけですが、たいてい、その時点ではあとの祭りです。多くの場合、販売者はすでに行方をくらませているからです。

たとえ行方をくらませていなくとも、そうした悪徳販売者は「期待した効果が出ないのはあなたの努力が足りないからだ」とかなんだかんだ理屈をこねて責任逃れをすることがほとんどです。

そうして結局のところ、購入者は泣き寝入りせざるをえなくなってしまうのです。

残念ながらこのような誇大広告による売り逃げ型の販売手法が横行しているのが今のセールスレター界隈における偽らざる現状です。

要は詐欺ビジネスになっちゃってるんだよね。

売り逃げ型セールスレター

これはとても困ったことです。というのも、このような状況を放置したままではセールスレターを誰も信じてくれなくなってしまうからです。当然、何を書いても見向きもされなくなるでしょうし、もちろんそれによって商品が売れることも期待できないでしょう。

そればかりではありません。

セールスレター自体にマイナスイメージがつきまとっているせいで、その形式の売り方をしているだけで企業や商品の信用やブランドが損なわれてしまう可能性さえあります。

もしそうなってしまったなら、それはセールスレターの事実上の死を意味します。

いや、というより、現状すでにそうなっているといった方が正解かもしれません‥。

では、私たちはどうしたらよいのでしょうか?

セールスレターの信用を回復させるには?

ありきたりの答えかもしれませんが、誠実かつ正直な商売を心がける以外にないでしょう。

商売というのはお客様に満足していただいてはじめて成り立つものです。自分の満足だけを考えた商売は短期的には儲かるかもしれませんが、長期的にはけっして儲かりません。

自分の利益ばかり考える人からはお客様がしだいに離れていくからです。

近江商人三方よし

江戸時代に活躍した近江商人がモットーとしたのは「三方よし」の精神でした。商売にあたっては、売り手、買い手、世間、の三方それぞれが満足しなければならないという考え方です。

ひるがえって今のセールスレターはどうでしょうか? その実態をみるかぎり、売り手の満足しか考えていないのは明白です。買い手のことはもちろん世間のことなどまるで眼中にありません。

そんな現在のセールスレターをかつての近江商人がみたらどう思うでしょうか?

おそらく商人道の風上にも置けない「我よし」の商売であり、邪道であるとして唾棄されるのがおちでしょう。

煽ってでも売れればよいという「我よし」の態度をあらためること、そうして誠実かつ正直を旨とする日本的商道徳の原点に帰ることーー。セールスレター業界とそこに関わる私たち全員に今求められているのはまさにこうした意識改革なのではないでしょうか?

アメリカ直輸入の「売らんかな」的テクニックの横行が日本古来の商道徳ばかりか、日本の文化や社会まで根こそぎ破壊しつつある‥そんな情景を私たちはいままさに目にしているんだよね。

大切なのはポジショニング

では、「誠実かつ正直な商売」とはいったいどんな商売なのでしょうか?

それは、必要な人に必要なものを必要なときに提供すること、です。

どういうことでしょうか?

これはむしろ逆からいうとわかりやすいかもしれません。

不要な人に不要なものを不要なときに売らないこと、です。

これは「商品を欲しい人」と「その人にふさわしい商品」を「適切なタイミング」で結び合わせることと言い換えられます。

では、どうやったら両者を適切に結び合わせることができるのでしょうか?

ここで重要になるのがポジショニングです。

ポジショニングというのは市場における商品の立ち位置を明確にすることです。その商品は消費者のニーズにどうマッチするのか、またそれは他の商品とどこがどう違うのか、を消費者の頭の中で明確にイメージさせることです。

またそれを二次元軸上に図示したものをポジショニングマップといいます。

ポジショニングマップ

なぜポジショニングが重要なのでしょうか?

ポジショニングさえ明確になれば、消費者はそれが今の自分に必要かどうかがすぐに判断できるからです。そしてもし必要と判断したならば迷うことなくそれを選び、購入できるからです。

つまり、それさえ明確になっていれば、よけいな売り込みをせずとも、必要な人はその商品を自然に欲しくなるし、また誰にも強制されることなく自発的に購入してくれる、というわけです。

ここで思い出していただきたいのは、マーケティングの究極の目的はセールス(=売り込み)をなくすことにあるということです。

実際、有名な経営学者のP・F・ドラッカーはこう言っています。

マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。

ーーP・F・ドラッカー

マーケティングの手法のひとつであるセールスレターも同じです。セールスレターの目的もまた売り込みをなくし、必要なモノを必要な人に最適なタイミングで提供することにあります。

その意味で、セールスレターという言葉はじつをいえば語義矛盾であり、適切な名称ではありません。セールスレターというのは他ならぬそのセールスをなくすことを目的とした文章だからです。

けれど、これについてはこれ以上、詮索しないことにしましょう。

その代わり、ここではセールスレターというのは本来、売り込むための文章ではなく商品と消費者を最適な形で結びつけるのが本来の役目であること、またそのために必要なのがポジショニングの明確化であること、このふたつだけを心に留めていただければと思います。

本当をいうと、セールスレターの役割はこのポジショニングを明確にすることであり、それ以外はいわば付け足しでしかないんだよね。

コピーライティングの極意は「無言にして売らざるなし」

ポジショニングを明確にするには?

さて、ではこのポジショニングを明確にするにはどうしたらよいのでしょうか?

いくつか方法がありますが、ここでは直感的に理解しやすい3C分析で説明します。

3C分析はマーケティング環境を分析する際、よく使われるフレームワークで、「Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)」の3つの頭文字を取ったものです。

3C分析

ここでカスタマーは、消費者のニーズ、カンパニーは自社商品(の特徴)、競合は他社商品(の特徴)をさします。通常、それらは図のように重なり合っており、その重なり具合を通して自社商品の立ち位置を決定します。

この立ち位置を決めるのがポジショニングと呼ばれる作業です。

図でいえば、自社商品が消費者のニーズを満たせるのは、「A+B」の領域です。しかし、ご覧のようにBの領域は競合も同じように消費者のニーズを満たすことができます。そのため、ここで戦うのは避けた方が賢明です。競合との消耗戦になってしまうからです。

したがってこの場合、自社が攻略すべきなのはAの領域です。すなわちAの領域こそが自社商品の立ち位置ーーポジショニングであるということになります。

またこのポジショニングは、自社の強みを明確に示すという意味で訴求ポイントと言い換えてもよいでしょう。

コピーライティングについておさらい

ここでコピーライティングの基本についてもおさらいしておきましょう。

コピーを作る際、重要なのは「誰に何をどう言うか」を明確にすることです。コピーライティングというのは、狙った消費者(誰)に、伝えたいメッセージ(何)を、効果的に伝える(どう言うか)ための技術だからです。

誰に何をどう言うか?

さて、この「誰」「何」「どう」の三つですが、このうち「誰」と「何ーーとくに「何」ーーがポジショニング(訴求ポイント)に相当することは先の3C分析の説明ですでにご理解いただけたものと思います。

すなわち、整理すると次のようになります。

誰→消費者
何→商品(=ポジショニング=訴求ポイント)
どう→?

残るは、「どう」ですが、その説明に入る前に「誰」についてもう少し補足しておきます。

ペルソナを明確にすべし

誠実かつ正直な商売をするためには、「誰」に売るのかという場合の、「誰」についても深く理解する必要があります。

そうすることでターゲットとなる消費者がどんな課題を持ち、どんなニーズを持っているかが、より明確になるからです。

さきほどの3C分析でいえば、そうすることで重なり部分がよりくっきりと浮かび上がってくるからです。これは商品のポジショニング、すなわち訴求ポイントがより明確になることを意味します。

また趣味嗜好をふくむその人となりを知ることで、どんな伝え方(文体や表現方法)をしたらより伝わりやすいかがわかるという利点もあります。

ではこの「誰」を理解するにはどうすればよいのでしょうか?

ここで役立つのがペルソナ分析です。

ペルソナ

ペルソナとは、「典型的なユーザー像」という意味をもつマーケティング用語です。ペルソナ分析は、この典型的なユーザー像をもとに、そこに隠された真のニーズや動機を探ることで企業戦略に活かそうとするマーケティング手法のことです。

そしてここでいう「誰」はこのペルソナをさします。

つまり、このペルソナを分析することが「誰」を深く理解することになるのです。

その具体的な設定方法、分析方法の詳細については別記事で解説してありますので、詳細はそちら(『ペルソナ分析をわかりやすく! 知りたい人向けオンライン無料マーケティング講座』→)に譲りますが、簡単にいえば典型的なユーザー像を想像した上でできるだけ詳細にそのプロフィールを描写するのがその第一歩となります。

どう言うか?

さて、以上で「誰」に「何」を「どう」言うかの三つのうちふたつが明確になりました。

ここでは最後の「どう」について解説します。

「どう」というのは、「どう表現するか」ということです。これは、「何」(メッセージ)を「誰」(ペルソナ )に「どう」言うかといった場合の「どう」の部分を考えることです。

これはセールスレターにあてはめれば、文章構成に相当します。起承転結で有名なあの文章構成です。要するに文章をどういう順で書き出してどう締めるか、その並べ方のことです。

また文章の「物語」を組み立てるという意味ではストーリー設計といってもよいでしょう。

では、セールスレターの場合、どのような文章構成がより効果的なのでしょうか?

そう問われたなら、ここはやはり「型」を使うのがオススメと答えるべきでしょう。

なぜなら、型を使った方が間違いのないセールスレターを作ることができるからです。そもそも型というのは売れることが実証されたからこそ型として生き残っているのです。

それになにより、その方が断然書きやすいというのも理由の一つに挙げられるでしょう。

では、セールスレターの型にはどんなものがあるのでしょうか?

以下、代表的な型を紹介します。

PASONA

PASONAは、有名なマーケティングコンサルタント、神田昌典氏が提唱したセールスレターの「型」です。

それは次のような流れで構成されます。

Problem = 問題を提起する

Agitation = 扇動する

Solution = 解決策の提示

Narrow down = 希少価値を高める

Action = 行動を促す

これは、一時爆発的な人気を呼んだこともあり現在、日本のセールスレターといえば、ほとんどがこのPASONAによって作られているといっても過言ではありません。それほどポピュラーな型であるということです。

QUEST

QUESTは、世界的に有名なセールスコピーライターのマイケル・フォーティン氏が提唱した型です。

QUESTは、次のような流れで構成されます。

Qualify = 顧客を絞り込む

Understand = 理解し共感する

Educate = 教育する

Stimulate = 買う気を盛り上げる

Transition = 変化を促し、行動させる

これは、次に挙げるAIDCAとともにセールスレターの型としては定番のひとつといってよいでしょう。

AIDCA

AIDCAは、1920年代に米国の広告研究者ローランド・ホール氏によって提唱されたAIDMAをアレンジしたものです。

その流れは次の通りです。

Attention = 注意・認知

Interest = 興味・関心

Desire = 欲求

Conviction = 確信

※AIDMAではMemory(記憶)

Action = 行動

これは、広告に接してから購買に至るまでの心理的変化に沿ってどのような情報を提供すればよいかをモデル化したもので、セールスレターにかぎらず、広告およびコピーライティング全般において今も現場で活用されている古典的な「制作モデル」です。

おススメの型は?

上に挙げたのは、いずれもセールスレターとして効果が証明されたものであり、どれもオススメではあるのですが、PASONAについては少しばかり注意が必要です。

というのも、先ほどのべたようにこのPASONAは一時爆発的な人気を呼んだせいもあり、現在ではその効力が急激に低下しているからです。

背景にあるのは、「型」としての陳腐化が進んだことです。さらにとりわけ情報商材系などで多く使われため「胡散臭さ」が強くなってしまったこともそれに拍車をかけています。

したがって、使う際はそれがPASONAであると見破られないよう十分なアレンジを加える必要があるでしょう。そうしないとランディングページを一目見ただけで「これは詐欺商材だ!」と即断されてしまう危険があります。

セールスレターの書き方(実践編)

前置きがずいぶん長くなりましたが、ここからが本題です。セールスレターを作成するには具体的にどうすればよいのでしょうか?

すでに述べたようにセールスレターを作る上でもっとも大切なのは、「誰に何をどう」を明確にすることです。

先ほどの説明を思い出してください。

「誰」はペルソナに相当します。

「何」はポジショニング、すなわち訴求ポイントに相当します。

「どう」はストーリー設計、すなわち「型」に相当します。

したがってセールスレターを作る際は、まずこれらみっつを明確にする必要があります。

このうち、「誰」(ペルソナ )と「何」(ポジショニング=訴求ポイント)についてはさきほど説明した通りです。したがって、ここではそれらがすでに明確になっているという前提で話を進めます。

残るは、「どう」についてです。

「どう」というのは「どんな型を選ぶか」のことでしたが、ここではAIDCAを選びます。上に挙げた三つの中では原理原則ともいうべきもっとも基本的な型であり、これさえ覚えれば他の型も自由に使えるようになるからです。

AIDCAで分析するセールスレターの役割分担

ここでセールスレターの構成をAIDCAの観点から分析してみましょう。

セールスレター(ランディングページ)をAIDCAに当てはめると次のようになります。

Attention(注目)・Interest(興味) = セールスレターへ誘導する部分(バナー広告など)

Desire(欲求)・Conviction(確信) ・Action(行動)= セールスレター本体

ここからもわかるようにセールスレター(ランディングページ)の本体はDesire・Conviction ・Actionに対応します。

もちろん広義にはセールスレターへ誘導するバナー広告もセールスレターの一部なわけですが、狭義にはAIDCAの後半、すなわちDesire・Conviction ・Actionがセールスレターの本体を構成するとみなしてよいでしょう。

さらにセールスレター本体は、図のようなパートに分かれます。

以下、各パートの作り方を解説します。

セールスレターへの誘導文の書き方

ここはセールスレターへ読者を誘導するパートです。通常、ランディングページを訪れる前のページにあるバナー広告やリンクテキストがそれに相当します。

ここでは、そのバナー広告やリンクテキストで使うキャッチコピーに限定して説明します。

さて、そのキャッチコピーですが、どうやって作ったらよいのでしょうか?

ここで考えなければならないのは、そこにはどんな要素が必要なのか、ということです。

先にも述べたようにここは、Attention(注目)・ Interest(興味)に対応する部分です。ということは、ここで必要な要素は「注目」と「興味」です。したがって、ここでは「注目」を集め、「興味」をかきたてる表現にすればよいということになります。

セールスレターのキャッチコピーの書き方についてはこちらで詳しく解説しています→キャッチコピーの作り方 セールスレター編

注目

では注目を集める表現にはどんなものがあるのでしょうか?

原理的にいえば、ここは目を引くものならなんでもかまいません。極端なことをいえば時事ネタでも芸能ネタでも、人の耳目を集めるものならなんでも使うことができます。けれど実際はそういうわけにはいきません。

というのも商品とは無関係な話題では販売につながらないからです。

たとえそのようなネタで注目を集めることに成功したとしても、セールスレターまでは読んでもらえないでしょう。仮に読んでもらえたとしても商品が売れることはまずありません。

それにそれではいわゆるタイトル詐欺になってしまい、クレームが殺到するだけになってしまいます。

ではどうしたらよいのでしょうか?

よい方法があります。

それはキーワードを持ってくるという方法です。

キーワードというのは、消費者が抱えている悩みや課題に関連する言葉です。

たとえば痩せたいと思っている人にとっては「痩せる」「太る」「減量」などがそれにあたります。

痩せたいと思っている人は、不思議なことに無数にある言葉の中からそれらの言葉をめざとく見つけ、注目してしまうものです。

なぜでしょうか?

それらが気になる言葉だからです。そして、人の心というのは、気になる言葉に対しては常にアンテナを張っているものです。

そのため、そうしたキーワードには人の目を引くーーつまり注目を集める機能があるのです。

キーワード(インサイト)についてはこちらをお読みください→コピーライティングの書き方 「刺さるコピー」はこう作れ!

興味

次は興味をかきたてる表現についてです。

キーワードには注目を集めるだけでなく、当然ながら興味をかきたてる効果もあります。

したがって、キーワードさえあれば通常これ以上、興味をかきたてる必要はありません。キーワードひとつで注目と興味という両方の要素を満たすことが可能だからです。

ただし、場合によってはそれだけでは十分でないこともあります。

その場合、どうしたらよいのでしょうか?

ここでオススメなのが「謎を持ってくる」というテクニックです。

これは正確には「謎を残す」といったほうがよいでしょう。

人の心には完璧を求める一種の衝動があります。

たとえば面白いテレビドラマなどで佳境に入ったとたん、「この続きは来週」などとやられたらどうでしょうか?

続きが知りたくて気になりますよね?

ここにあるのは「続き」という「謎」を知りたい欲求です。これは興味ともいいかえられます。

こうした心理的メカニズムを利用するのが、「謎を残す」というテクニックです。

ちなみにこれはザイガニック効果という名でも知られるメカニズムです。

以上、誘導広告のキャッチコピーには「注目」と「興味」というふたつの要素が必要であること、それは一般に「キーワード+謎」という形式で表せることがご理解いただけたのではないでしょうか。

具体的には、こんなキャッチコピーが例として挙げられます。

一週間で痩せた! その秘密は?

ここでは「痩せた」がキーワードとして「Attention」(注目)の役目を、「その秘密は?」が「謎」として「Interest」(興味)の役目を担っています。

セールスレター本文の書き方

次にセールスレター本文の書き方を解説します。

ここでセールスレター本文というのは、誘導広告部分を除くセールスレター本体の文章のことです。通常、ランディングページの文章すべてがそれに相当します。

さて、このセールスレター本文ですが、どうやって書いたらよいのでしょうか?

ここでも最初に考えなければならないのは、そこに必要な要素は何かということです。

先ほど確認したようにここは、Desire(欲求)・ Conviction(確信)・ Action(行動)
に対応する部分です。

ただし、ランディングページの場合、最後のAction(行動)はクロージングコピーの要素として別扱いされることが多いようです。

そのため、ここではセールレター本体をさらに「ボディコピー」と「クロージングコピー」に分けて説明します。

ボディコピー

ということで、まずはボディコピーからみていきましょう。何度もいうようですが、ここはAIDCAでいえば「Desire」(欲求)および「Conviction」(確信)に対応します。

したがってボディコピーを書くさいは、そこに「Desire」(欲求)と「Conviction」(確信)の要素を織り込めばよいということになります。

「共感」から入る場合もあります。これは、とくにコンプレックス系の商品で有効な手法です。

ではここでいう「Desire」と「Conviction」の要素になるものとは一体なんでしょうか?

まず「Desire」からみていきます。

Desire(欲求)

「Desire」というのは欲求を喚起させることでしたね。

このDesireですが、より詳しくみていくとそこには次のふたつの段階があります。

ニーズ顕在化とブランド差別化です。

ニーズ顕在化

ニーズ顕在化というのは、無意識の中に隠れていた欲求を意識化させることです。もう少しわかりやすくいえば、「そうだ!これが欲しかったんだ!」と気づかせることです。

しかし、なぜそんな必要があるのでしょうか?

人は通常、自分のニーズを明確には意識していないものです。

なにか困ったことがあっても、それが何の問題で、どうしたら解決できるかを明確に意識している人はそう多くありません。

一方、ニーズが意識化されていないと、どんなに素晴らしい解決策が目の前に提示されても、そのままでは目に止めてもらうことができず、スルーされてしまいます。

そのため、あなたの課題はこれこれで、その解決策はこうですよと、そこにあるニーズの存在をあらためて指摘してやる必要があるのです。

それがニーズ顕在化です。

ただし、このニーズ顕在化は必須というわけではありません。

とくに情報商材やコンプレックス系商品、そしてまったく新しいジャンルの新商品ーーこれら以外の一般商品ではほぼ不要といってよいでしょう。

理由はいくつかあるのですが、これを説明していると長くなりますので、ここでは割愛させていただきます。ここではニーズ顕在化は一部の特殊な商品以外、不要であるとだけ覚えておいてください。

そもそも消費者はセールスレターを読んだから「欲しい」と思うわけではありません。「欲しい」と思ったからセールスレターを読んでいるのです。セールスレターを読んだから「欲しい」と思うのは、一部のコンプレックス系商品をのぞき、よほど珍しい商品でもないかぎり、通常ありえません。

さらにいえば、コンプレックス系商品であっても、たいていの場合、「欲しい」が先にあり、「これはここで買うべきか否か」を判断するための材料(ポジショニング情報およびそれを裏付ける確信情報)をセールスレターの中から探しているだけというケースが多いものです。セールスレターにおいて「お客様の声」や「権威者のお墨付き」などの「確信情報」が他のどんなテクニックにもまして重要だといわれるのはそのためです。

ましてや一般商品の場合は、セールスレターを読んでいる時点ですでにニーズが顕在化されている(欲しいと思っている)からそうしている(読んでいる)のだ、ということを忘れてはならないでしょう。

そういう意味では本来、セールスレターで「煽る」必要なんて微塵もないんだよね。

ブランド差別化

ニーズ顕在化と並ぶDesireにおけるもうひとつの段階は、ブランド差別化です。

ブランド差別化とは、他社商品との違いを明確にすることです。

これは、市場における自社商品の立ち位置を明確にすることです。要はポジショニングのことです。

ここで思い出していただきたいのは、ポジショニングというのは訴求ポイントでもあることです。ポジショニングの結果、訴求ポイントが明確になるからです。

したがって、ここではブランド差別化イコール「訴求ポイントを明確にすること」といってもよいでしょう。

訴求ポイントについて

ここで訴求ポイントについて、もう少し詳しくみていきます。

そもそも訴求ポイントとは一体なんでしょうか?

いろいろな定義があるとは思いますが、私はそれを「課題に対する独自の解決策」と考えています。

消費者の課題に対して、自社商品はどんなアプローチで解決するのか、そしてそれは他社商品のそれとどこがどう違うのか、を明確にした解決策という意味です。

またそれを明文化したものが、メリットであり、ベネフィットです。

メリットとは、商品がもつ特徴や「売り」です。商品がもつ機能的価値といってもよいでしょう。

ベネフィトは、そのメリットから生まれる利益です。機能的価値に対して使用的価値といえるでしょう。いわば使用することでユーザーが得られる幸福感のことです。

ここでなぜメリットだけではだめなのか、なぜベネフィットを示す必要があるのか、と疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。

理由は、メリットだけでは消費者にその効用が十分に伝わらないからです。もちろん、消費者側に十分な知識があればメリットを示すだけでベネフィットまで理解してもらえるケースはありえるでしょう。

しかしそういうケースはまれです。通常、消費者はこれから購入する商品に対してそこまで多くの情報を持っていないからです。

そのため販売する側は、商品の特徴ーーメリットーーを伝えるばかりでなくそこから得られる効用ーーベネフィットーーを消費者が具体的にイメージできるよう手助けしてやる必要があるのです。

なお、その文脈からすると、このベネフィットを明示することは、先ほどふれたニーズ顕在化の手法とみなすこともできるかもしれません。けれど厳密にはあくまでもブランド差別化の一環ととらえるべきでしょう。それは他社商品との違いをよりわかりやすく伝えることで、市場における自社商品のポジションを明確にするーーポジショニングーーための手段にすぎないわけですから‥。

さて、ここまでくると訴求ポイントとは、要するにメリットとベネフィットであるということがみえてきたのではないでしょうか?

ここで、Desireの段階において重要なのはニーズ顕在化ではなく、ブランド差別化であること、またブランド差別化とは「訴求ポイントの明確化」とほぼ同じ意味であることを思い出してください。

ということは、ボディコピーのうち、Desireに対応する部分はメリットとベネフィットを中心に組み立てればよいということになるはずです。

もちろん、メリットの裏にある課題解決のためのメカニズムーー解決策ーーをできるだけわかりやすく伝えることもボディコピーの要素として含まれるよ。

Conviction(確信)

次にConvictionについて見ていきます。

「Conviction」というのは、「良さそうなことが書いてあるけど本当かな?」と疑念を抱いた人に対し、そうした疑いを払拭し、これは間違いない商品だと「確信」させること、またはそのプロセスです。

具体的には、次のようなものがそうした「確信」を強化する要素(確信情報)となります。

1、実証データ
商品が謳う訴求ポイントが本当に正しいものなのかを客観的に示したもので、読者はこれによってそこで謳っていることが真実かどうかを判断することになります。

2、権威者の推薦
著名人、専門家など、その商品に関して権威があると社会的に認められた人からの推薦文です。これがあると読者はそこで謳われていることが真実であると判断しやすくなります。

3、お客様の声
商品の品質を示すうえで実際に使用したお客様の声ほど雄弁なものはありません。これはそうしたお客様の声を公開することで「確信」効果を狙うものです。

4、販売者情報
そもそも素性のわからない相手からモノを買う人は通常いません。そのため、販売者の情報を公開することは「確信」効果を高める上で有効というよりむしろ必須事項といえるでしょう。

このようにConvictionに対応する部分では、これらの「確信情報」をもとに組み立てることになります。

Desireの部分とまとめると、ボディコピーにおいては、メリットとベネフィットをわかりやすく説明したあとで確信情報を提示する、というのが一般的なパターンであるといえるでしょう。

クロージングコピー

ボディコピーの次に来るのがクロージングコピーです。

クロージングというのは、ビジネス用語のひとつで、お客様を説得したあと、実際の契約へ持っていくまでの最後の一押しをいいます。

クロージングコピーといった場合も同様で、「購入」もしくは「クリック」といったなんらかのアクションをユーザーに促す文章を意味します。

AIDCAでいえば、最後のActionに対応する段階です。

さて、このクロージングコピーですが、どうやって作ればよいのでしょうか?

これもボディコピーと同様です。そこに必要な要素を織り込めばよいのです。

では、クロージングコピーに必要な要素とは一体なんでしょうか?

大きく分けてふたつあります。

「背中の後押し」と「ハードルを下げる」です。

以下、それぞれ簡単に解説します。

背中の後押し

背中を後押しするテクニックには次のようなものがあります。

1、限定
数や期間を限定することで、今買わないと損だと思わせるテクニックです。

2、特典
今ならこんな特典が付きますよ、とお得感を強調することで購入を後押しするテクニックです。

ハードルを下げる

ハードルを下げるテクニックには次のようなものがあります。

1、割引
そのものズバリ、値段を下げることです。値段を下げることは迷った際に決断を促すきっかけになります。

2、保証
万一、商品に満足しなかった場合でも保証があると安心して購入できるようになります。「無料保証付き」「返金可」といった表現がそれに当たります。

3、簡単

人は面倒なもの、複雑なものはどうしても敬遠してしまうものです。一見、面倒くさそうだけれど、実際はそれほど難しくないのであれば、「カンタン」のひと言を加えてみましょう。それだけで反応は大きく違ってくるはずです。

4、非日常

日常とは違う体験であることをアピールする手法です。「今日は誕生日だからちょっと贅沢を」「大きな仕事を終えた私にご褒美」などがそれにあたります。「今日だけは特別。だから‥」と財布のヒモをゆるめる口実を与えるテクニックといってもよいでしょう。

以上、Actionを促進する要素の中から代表的なものをいくつか挙げてみました。

クロージングコピーを作る際は、これらの要素をもとに組み立てることになります。

追伸

クロージングコピーのあとに追伸がくる場合もあります。

ここにくる内容はさまざまですが、一般には次のようなものが挙げられます。

1、内容の要約とその念押し
2、購入した場合に得られるものと購入しなかった場合に失うもの
3、商品に込めた販売者の思い

ただし、ここは必須のパートではありません。下手をすると「煽られ感」と「しつこさ」を感じさせますのでむしろない方がすっきりするかもしれません。

もっとも情報商材にかぎれば、必ずしもそうとはいえないのが難しいところですが‥。

ともあれ、追加するにせよしないにせよ、ここはあまりくどくどしい表現にしない方が無難でしょう。

各パートにおけるキャッチコピーの書き方

ボディコピー、クロージングコピーの中にもそれぞれ見出しが必要な場合があります。もちろんそれも「セールスレター」のひとつですので、当然ながらそれにも相応の作り方があります。

けれど説明が複雑かつ長文になりそうでしたので、ここではあえて解説しませんでした。それら各パートにおけるキャッチコピーの書き分け方については、別に記事をまとめましたので、そちらをご参照ください。

キャッチコピーの表現テクニック セールスキャッチコピー編

まとめ

以上、セールスレターの書き方についてかなり詳しくみてきました。

最後にひとつ、注意点を述べておきます。

セールスレターを書く際は、煽りすぎないよう注意しましょう。

なぜ煽りすぎてはいけないのでしょうか?

これは本文中でも述べたことですが、本来、買うべきでない人まで買ってしまうからです。

なぜ買うべきでない人が買ってしまってはいけないのでしょうか?

全体としての顧客満足度が低下してしまうからです。

顧客満足度が低下すると商品への評価が低くなり、場合によっては悪い口コミが出回るようになってしまいます。そうして結果としてブランドにも傷がつくことになってしまいます。

また煽りがすぎると詐欺商材臭も強くなってしまいます。

煽りが強い、イコール詐欺商材、というイメージがすでに定着しているからです。

当然ながら、これも結果としてブランドを傷つけることになってしまいます。

したがって、セールスレターを書く際は、いたずらに煽ることは厳に慎む必要があるといえるでしょう。

私を含めてのことですが、セールスライターはもって銘肝すべし、というところかもしれません。

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