文章の基本は、謎解きである。世の中は複雑にからみあった謎の寄せ集めである。文章というのは、そこに含まれる複数の謎をひとひとつ一本の線状で順序よく解き明かしていくための方法論である。すなわち文章の基本は謎解きにあるといっても過言ではない。
したがって謎解きによる文のつなげ方に習熟することは作文能力の向上に直結することになる。
では、謎解きによって文をつなぐとは?
やり方は次の通り。
1、まず何らかの問いを提示する。最初は単純な問いでかまわない。慣れてきたらだんだん複雑なものにしていく。
(例)
Aって何?
2、それに対して答えを出す。
(例)
AはBである。
3、なぜBなのか自明であればそこで終わり。自明でなければ「なぜ?」という問いが出る。それに答える。
(例)
なぜならCだから
4、同様にしてさらなる疑問点が出てきたらそれを解き明かしていく。それで納得できればそこで終わり。あとは必要に応じて感想を付加する。
(例)
だから、こうすべきだ。
これを何度も繰り返し練習する。そうすれば作文公式の問い以下から最後はマスターしたことになる。あとは話題から問いへの落とし込み。これが一番難しい。そのコツについては別の記事で説明したので参考にしてほしい。
売るためのマーケティングから課題解決のためのマーケティングを提唱する独立系シンクタンク「ミライニウム」を主宰するマーケティング研究者。コピーライター、雑誌ライター、プランナーとして30年以上にわたり、マーケティングの実践および研究を続けている。北軽井沢隣接宣伝研究所所長。