以下は以前、街づくりに携わった時に弊社代表が開発・提案した地域通貨のスキームです。
協業と創造のためのSOHO間決済システムーーbasicーー「スライドシェア」に飛びます。
漫画で解説するbasicーー「スライドシェア」に飛びます。
福祉給付券型広告付地域通貨『ヨーネ』 システム概要書ーー「スライドシェア」に飛びます。
こちらは以前手がけた地域通貨「アドマネー」の宣言書です。
今から20年ほど前、日本を含む世界中で地域通貨ブームが突然勃興しました。現在の社会問題の根本には貨幣システムの矛盾があるーーそのことに気づいた大勢の人々が旧来の貨幣による支配から逃れるため、自分たちのためのマネーを作ろうと世界各地でさまざまな模索をはじめたのです。
2009年、大きな衝撃とともに登場したビットコインもそうした地域通貨ブームの余波の中から生まれたものでした。けれど、ビットコインとそれに続いて誕生した多くの仮想通貨は、地域通貨と同じ貨幣権力の民主化という衣をまといながらもその根本的な思想において地域通貨が掲げた理想とはほど遠いものでした。
そのため、登場直後は地域通貨関係者をふくむ貨幣改革論者にもそれなりの期待感をもって迎えられたものの、しばらくするとそれらの多くは化けの皮がはがれ、やがてただの投機対象と化してしまいました。そうして貨幣権力の民主化を促進するどころか、かえって貨幣権力の強化に貢献するだけという皮肉な結果に終わってしまったのです。
しかし、たとえそうであったとしても貨幣の民主化という地域通貨が掲げた理想はいまもなお色あせてはいません。むしろ真の貨幣改革は、仮想通貨をめぐる狂騒がひと段落した今、そして欲の皮が突っ張った者たちがそこを去りつつあるこれからが正念場といえるでしょう。
そんな今だからこそ、原点を振り返ってみるのも大切なのではーー。そんな思いを込めて当時、私が構想した地域通貨システムをここに紹介したいと思います。
これは2000年頃、街づくりプロジェクトに参加した私がその一環として東北地方の某村、および関係諸団体に提案したものです。
基本的な仕組みは江戸時代の藩札にも似た財担保型のそれであり、中央集権的なLETSと非中央集権的なWAT、それぞれのいいとこ取りをした折衷型のシステムです。さらにちょっと誇大妄想的なことをいわせてもらえば、戦後の国際貨幣システムのあり方を討議したブレトンウッズ会議で葬り去られたケインズのバンコール案にも似ているかも、と個人的に考えております。もちろん開発当初からそれを意識していたわけではなく、結果的にたまたま似てしまったというだけの話ですが‥。
いずれも若い頃の仕事であり、今読み返してみると表現がこなれていない部分が多々あります。あまり読みやすい文章ではありませんが、とりあえず当時のまま手を加えず、そのまま掲載いたします。
どうぞご笑覧ください。そしてこれをヒントに新しいアイディアが生まれ、そしてその結果、もしかしてこの社会をよりよいものにするサービスや仕組みが世界のどこかに誕生するのであれば、それは望外の喜びというものです。
アイディアの断片をSNSに投げかける。それは誰かの目に留まり、やがていくつもの化学反応を引き起こす。そうしていつか世界のどこかに新しいサービスが大輪の花を咲かせる。誰が蒔いたタネなのかはもはやどうでもいい。その分、世界が豊かになったのだから。 by 自分
売るためのマーケティングから課題解決のためのマーケティングを提唱する独立系シンクタンク「ミライニウム」を主宰するマーケティング研究者。コピーライター、雑誌ライター、プランナーとして30年以上にわたり、マーケティングの実践および研究を続けている。北軽井沢隣接宣伝研究所所長。