「セールスライター」「セールスライティング」ーー。
いまだにセールスという言葉が一部の界隈で使われていることに違和感を覚えます。それもマーケッターを名乗る人たちまでなんの疑問も持たず、使っているというのは一体どういうことなのでしょうか?
マーケティングの目的はセールスをなくすことにあります。無駄な売り込みをなくし、生活者も生産者も互いにハッピーになることがマーケティングの目的だったはずです。
そして、実際、マーケティングが進化したからこそ、セールスマンという呼び名が営業マンに変わったのではないでしょうか?
売り込み一辺倒で消費者の選択の自由を尊重しない訪問販売が絶滅したのもそのせいではないでしょうか?
少なくともマーケティングに誠実に向き合う人は、セールスという言葉を肯定的な意味で使うべきではないでしょう。
というより今後「セールス」という言葉は死語になるべきなのです。
売るためのマーケティングから課題解決のためのマーケティングを提唱する独立系シンクタンク「ミライニウム」を主宰するマーケティング研究者。コピーライター、雑誌ライター、プランナーとして30年以上にわたり、マーケティングの実践および研究を続けている。北軽井沢隣接宣伝研究所所長。