PREP法の限界

文章構成術のひとつにPREP法というものがある。

PREP法というのは、

P=Point(結論)
R=Reason(理由)
E=Example(事例、具体例)
P=Point(結論を繰り返す)

の頭文字をとったものである。

これは最初に結論をずばり持ってきて、次にその理由を説明し、さらにそれを具体的な事例で補強し、最後に結論を再度提示するという文章構成法である。

具体的にはこんな流れになる。

結論:私はイチゴが好きです。
理由:甘酸っぱくて美味しいからです。
具体例:ショートケーキに乗せたり、イチゴジャムにして食べたりすることでイチゴの甘さを最大限に活かすことができ、飽きることなくイチゴの甘さを味わうことができます。
結論:だから私はイチゴが好きです。

しかし上の例からもわかるようにこのPREP法が有効なのは、あらかじめテーマが与えられている場合のみである。上の例でいえばテーマは「好きな食べ物」である。そのテーマが読者にもすでに共有されていれば問題はないが、そうでない場合、いきなり「私はイチゴが好きです」と始められてもとまどうばかりだろう。

道でばったりあった友人に挨拶も前振りもなく、いきなり「私はイチゴが好きです」と言われたら戸惑うのと同じである。

したがって通常はやはり話題提示→立問という導入部分を持ってきた上で、本題に入るという形にすべきであろう。

タイトルとURLをコピーしました