AIDMAもAISASも片手落ち。現場で使えるWEBデザインの本命モデルはこれだ!

webデザインの指針となるDSCA理論

以上の考察から導きだされたのが、このDSCAサイクルとそれに対応するコミュニケーションプロセスです。ここまで読んでこられた方にはこれ以上説明の要はないと思いますが、念のためいちおう簡単に説明しておきましょう。

最初は「宣伝・欲求喚起」の段階から始まります。これは購買代理時代における購買行動が消費者の「欲求顕在化」から始まることに対応しています。

次にくるのが検索です。欲求が顕在化した消費者はまずネットで検索するなどして情報を集めます。 そしてそこで集めた情報を比較検討しながら「どの商品を買うべきか」を評価します。これが「比較・評価」段階になります。

つぎに来るのが「(購買)行動」です。これは注文フォームに必要事項を記入して注文ボタンをクリックする段階に相当します。

ちなみに「比較・評価」と「行動」の間に「動機付」がないのは、さきほど考察したように「動機付」の部分は、特定のページばかりでなく、トップページや商品ページを含む他のページにも(すなわちwebサイト全体に)要求されるケースが多く、したがってこれを特定の段階として独立させることはあまり意味がないからです。

さて、購買行動を終えた消費者が次にとるのはどんな行動でしょうか。それは商品に対する評価です。これが次の「顧客満足」(もちろん「顧客不満足」も含む)の段階になります。

今や多くの人が使った後の感想や個人的な評価などを気軽にネット上で友人・知人と共有するようになっています。そうした口コミを見た人がそこで新たに欲求を喚起され、もっと詳しい情報を知るため「検索」します。こうしてこのサイクルは一巡し、ふたたびもとに戻ることになります。このサイクルが永久運動を続けるかぎり商品は売れ続けるはずです。

しかし、実際には定期的に外部からエネルギー(この場合、宣伝広告などのプロモーション)を注入しないかぎりこのサイクルを回し続けることは難しいでしょう。図の「PD」部分がサイクルの外にあるのは、そのことが理由です。

また下の図は、このサイクルをわかりやすいよう横一列に並べてみたものです。このサイクルのなかで、ホームページが担当するのは主に「比較・評価」の部分です(もちろん「コンバージョン」の部分は注文ページに対応します)。

さらにまたこの「比較・評価」の段階をさらに細かく分けたのがその下にあるもうひとつの図です。ここでは各段階を「興味」「印象」「探索」「評価」「比較」「動機」と分類し、それぞれの段階に要求される表現要素をその下に列挙しました。
ここからいえるのは、売るためのwebサイトにはこれらの表現要素が盛り込まれている必要があるということです。

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